パーティードレスによく使われる8種類の生地
パーティードレスの生地にも、さまざまな種類があります。
「サテン」や「ベロア」など、聞きなじみのある生地も人気がありますが、「タフタ」や「シャンタン」など、普段はあまり聞かない種類の生地もあります。
そこで今回は、8つの人気生地をピックアップして、それぞれの生地の特長やオススメポイント、お手入れ方法などをご紹介いたします。
- サテン
- レース
- シフォン
- ベロア
- シャンタン
- オーガンジー
- チュール
- タフタ
目次
1.定番人気! サテン生地のパーティードレス
普通のお洋服でもよく使われている生地の種類が、サテンです。
特にパーティードレスにおいては、どんな季節でも合わせやすく、定番人気のある種類の生地となります。
サテン生地のパーティードレスの特長「キレイな光沢で、ドレープも美しい」
サテン生地のパーティードレスのオススメポイントは、先述したように、どんな季節、どんな雰囲気の会場でもコーディネートしやすいことが1つ。
そしてもう1つが、生地全体にキレイでなめらかな光沢感があり、華やかなイメージをまとめることです。
なめらかな光沢があることで、光の当たり具合によって細かい陰影ができ、ドレープデザインが引き立つというメリットもあります。
スカート部分の、斜めのティアードデザインがオシャレな、サテン生地のパーティードレスです。
ネイビーカラーに胸元のビジューのきらめきが映えて、特別感のある装いになります。
ティアードデザインでヒップラインをあいまいにできるため、「大きいお尻をカバーしたい!」という方にオススメです。
サテン生地パーティードレスの取り扱いの注意点
サテン生地のパーティードレスだけにいえるような特別なお手入れ方法はないのですが、あえて言うなら、落とせない汚れに注意してください。
たとえば墨汁(特に、固形の墨をすったもの)は、パーティードレスに付着すると、クリーニング屋さんでも落とすのに一苦労します。場合によっては、完全に落とし切れないこともあり得ます。
また、もし筆ペンのインクが付着してしまったら、何のメーカーの何という商品のインクがついたのか、クリーニング屋さんに伝えておくと、汚れをよりキレイに落としやすくなります。
2.模様の種類も豊富! レース生地のパーティードレス
ひとくちにレース生地と言っても、たくさんの種類があります。
カーテンのように薄手で、軽やかなレース生地もあれば、刺繍感のある固めのレース生地もあります。
レースに描かれている柄も様々ですし、パーティードレスの一部分がレース生地なのか、全部がレース生地(総レース)なのかによって、大きく印象が異なります。
レース生地のパーティードレスの特長「華やかで、高級感がある」
レース生地のパーティードレスに共通している特長は、華やかで高級感があるところです。
レースの柄が小さめだと可愛らしい印象に、逆に大きめだと大人っぽい印象になります。
また、レース生地のパーティードレスには透け感があるので、春・夏のお呼ばれ結婚式にピッタリです。
レース生地も取り上げている、夏の結婚式に着るパーティドレスについてのオススメページがこちらです。
→ 夏に着るパーティドレスの選び方! 6月~8月のお呼ばれ結婚式に
総レース生地で、落ち着いた大人の雰囲気があるパーティードレスです。
レースの刺繍にはラメ糸が使われていますので、華やかな結婚式会場でも見劣りしない、高級感があります。
レース生地パーティードレスの取り扱いの注意点
レースの生地には、細かく穴が開いていますので、特に「ひっかけ」には注意しておきたいです。
例えば、指輪のツメやバッグの金具などに、レース生地をひっかけてしまい、糸がひっぱられることがあるので、アクセサリーや小物が生地に触れる時には、ひっかけてしまわないように意識しましょう。
3.軽やか! シフォン生地のパーティードレス
シフォン生地のパーティードレスは、サテン生地と同様、1年を通してコーディネートをしやすく、人気があります。
シフォン生地のパーティードレスの特長「軽くて、手触りが柔らか」
シフォン生地のパーティードレスの特長は、軽くて、手触りがやわらかいことにあります。
どちらかというと薄手で、しなやかな印象を与えてくれます。
パステルカラーなど、淡く明るい色のパーティードレスとも相性がよく、そのしなやかさから、ドレープデザインもキレイにでやすい生地です。
LAISSE PASSE
〈パール&シフォンAライン ドレス〉
ふわふわのシフォン生地で、女性らしい柔和な印象を与えてくれるパーティードレスです。
カラーは上品な印象のあるピンクベージュなので、フォーマルな結婚式の雰囲気にも合います。
しめつけのないゆったりしたデザインなので、マタニティの方にもオススメです。
シフォン生地パーティードレスの取り扱いの注意点
シフォン生地のパーティードレスは、比較的薄手でやわらかいので、シワになりやすいです。
すそが乱れたまま、長時間着席を続けていたりすると、あちこちシワになってしまいます。
ですので結婚式中は、生地がシワにならないよう軽く伸ばしてから着席すると良いでしょう。
4.秋冬にピッタリ! ベロア生地のパーティードレス
厚手で暖かみのあるベロア生地は、秋冬に選ぶパーティードレスにピッタリの生地です。
→ 冬に着るパーティドレスの選び方! 12月~2月のお呼ばれ結婚式に
生地表面の起毛が比較的長いものをベロア、短いものをベルベットと呼び分けている場合もあります。
ベロア生地のパーティードレスの特長「立体的でふっくら、高級感がある」
ベロア生地のパーティードレスの1番の特長は、立体的でふっくらしているところにあります。
生地のふっくら感は、見る人に暖かみや、優しげな印象を与えてくれます。
生地自体にしっかりとした厚みがあり、サテン生地ほどではないですが、なめらかな光沢もありますので、高級感がある装いになります。
ホテルで行われる結婚式の二次会など、フォーマルな会場での催しにピッタリです。
定番のブラックカラーで小物や羽織り物とコーディネートしやすい、ベルベット生地のパーティードレスです。
自分のスタイルに合わせやすいフィット&フレアーシルエットで、パーティードレスを着なれていない方でも挑戦しやすいことが特長です。
ベロア生地のパーティードレスの取り扱いの注意点
体感したことがある方も多いかもしれませんが、ベロア生地はホコリがつきやすいです。
特に、黒地のベロア生地にホコリが付着すると、結構目立ってしまうので、どこでもホコリがとれるようエチケットブラシを持って行っておくと安心です。
あまりガシガシとパーティードレスにエチケットブラシをあててしまうと、生地を傷めてしまう可能性があるので、さらっと優しく扱いましょう。
5.横糸が特徴! シャンタン生地のパーティードレス
あまり聞きなじみは無いかもしれませんが、パーティードレスには良く使われているシャンタン生地。
シャンタン生地は、縦糸に対して横糸が太く、つむぎのような独特の節が見られます。
シャンタン生地のパーティードレスの特長「独特の横糸模様があり、ハリ感がある」
厚み自体はパーティードレスにより様々ですが、シャンタン生地全体に共通している特長は、先述した独特の横糸の節模様と、しっかりしたハリ感です。
シャンタン生地には、ほどよい光沢があるので、どんなデザインのパーティードレスでも上品なイメージで着こなすことができます。
ベージュカラーの色合いが雰囲気を優しく見せる、シャンタン生地のパーティードレスです。
スカート裾のブラックレースは、高級感をアップさせるとともに、アクセントカラーとしてパーティードレスの印象をスッキリ引き締める効果もあります。
シャンタン生地のパーティードレスの取り扱いの注意点
クリーニングにきちんと出している場合には気にすることはないと思いますが、洗濯機で丸洗いした場合、極稀に横糸が毛羽立ってしまう可能性があります。
キレイなシャンタン生地の状態を保つなら、クリーニングに出して適切にパーティードレスの保管をしておくことが大事です。
6.半透明! オーガンジー生地のパーティードレス
オーガンジーは、とても薄手で半透明の生地です。
涼しげな素材なので、冬以外の季節に着用するのがオススメです。
オーガンジー生地のパーティードレスの特長「なめらかで薄手、ハリがある」
オーガンジー生地のパーティードレスは、手触りがよく、薄手で軽やかなことが特長です。
また、生地自体にハリがあるので、全体的に高級感のあるイメージになります。
落ち着いたデザインのパーティードレスとも相性がよく、できるだけフォーマルな装いで参加したい結婚式出の着用にオススメです。
GRACE CONTINENTAL
〈トリアセオーガンジー ドレス〉
首周りのシースルーがさわやかな、オーガンジー生地のパーティードレスです。
シンプルなデザインと、落ち着いたベージュカラーで、どんな雰囲気の会場でも違和感なく着られます。
「上品なパーティードレスを着たい!」という方にオススメです。
オーガンジー生地パーティードレスの取り扱いの注意点
オーガンジーの生地は、どちらかというと傷みにくく、それほど取り扱いは難しくありません。
ただ、薄手の半透明生地なので、シワがよりやすい傾向にあります。
オーガンジーのような薄手の生地にアイロンをかけると、当て布をしていても縮んでしまう可能性がありますが、ちょっとしたシワを伸ばすなら湿気があるところ(お風呂場など)に、パーティードレスをしばらく吊るして、水蒸気の効果でシワが伸びたら、クローゼットにしまうという方法があります。
7.硬さが2種類! チュール生地のパーティードレス
細かいメッシュで出来ているのが、チュール生地です。
チュールがふわふわとしていて、幾層か重ねてボリュームを出すようなものをソフトチュール、チュール生地が分厚くハリがあり、硬いものをハードチュールと呼び分けている場合もあります。
チュール生地のパーティードレスの特長「軽くて透け感があり、ボリューミ―」
チュール生地のパーティードレスの特長は、メッシュ生地であるがゆえに、透け感があること、軽やかなこと、スカート部分などにボリュームが出ることです。
特にスカートの部分などに、ふわふわとしたボリュームが大きく出ることで、可愛らしいイメージになります。
Daryl Diamond(AIMER)
〈ケミカルレース×チュール ドレス〉
写真のパーティードレスは、どちらかというとソフトチュール生地です。
ボリューム感はあるものの、ソフトなチュール素材はふわっとなびき、軽やかかつ爽やかな印象を与えてくれます。
“チュール”は私服にもよく使われていて、馴染みのある方も多いので、パーティードレスを着なれていない方でも挑戦しやすい生地です。
チュール生地パーティードレスの取り扱いの注意点
チュール生地は、シワになりにくいというメリットがある一方で、レース生地と同様に、ひっかけに気をつけなくてはいけないというデメリットがあります。
立ったり座ったり、移動したり、何らかの動作の際には気を配っておきましょう。
8.独特な硬質感!タフタ生地のパーティードレス
タフタ生地は、独特の硬質感のある生地です。
その硬質感から、パッと見ると厚手のように思われますが、実はそうでもなく、薄手で軽いです。
タフタ生地のパーティードレスの特長「薄手で硬い! ハリ感と光沢感もある」
タフタ生地のパーティードレスは、色んな生地の特長を合わせ持っています。
例えば、サテン生地に見られるようなハリや光沢感です。
ハリと光沢がしっかりとあるパーティードレスは、「何だか高級そう!」というイメージを与えます。
ダークグリーンとタフタ生地の組み合わせが、とても大人っぽい装いのパ-ティ―ドレスです。
ドレープデザインが、タフタ生地の光沢感を更に引き立ててくれます。
全体的なシルエットもシャープなので、格好よくパーティードレスを着こなしたい方にオススメです。
タフタ生地を使用したパーティードレスの取り扱いの注意点
薄手生地のパーティードレスには共通していることですが、やはりタフタ生地のパーティードレスも、シワがよりやすいので、まずシワができないように工夫をする必要があります。
よく「パーティードレスにシワが入ってしまう!」と困ることがある方は、生地がシワになっている状態のまま、長時間着席していないか、ぜひ確かめてみてください。
以上が、パーティードレスによく使われる8種類の生地の紹介です。
聞き馴染みのない名前の生地でも、「だいたいこんな感じ」と想像することはできましたでしょうか?
ぜひ、パーティードレスを選ぶ際の、参考にしてみてくださいね!